『復興の‘足’を担って』

                〜東日本大震災‘被災地のバスたち’〜

岩手‘小 本 線(omoto line)

岩手県北バス/宮古駅前〜崎山・田老駅前・摂侍・茂師〜小本駅前

宮古駅前  小本駅前

撮影場所/田老地区乙部橋付近   撮影日/2011.05.12

車番/岩手200 か 195

 

【 photo 】

宮古市田老町にある総延長2433m・高さ10m、市街地を守るようX字型に延びる大防潮堤は別名‘万里の長城’と呼ばれ、

1960年のチリ地震津波では町を守り切った世界に誇れる津波防災施設。

しかし平成の大津波は、半世紀近くかけて建設された‘鉄壁’を破り市街地を押し流し多くの被害をもたらした。

 

『津波は堤防の倍くらい高かった』

『‘防潮堤があるから’と逃げ遅れた人も多かったのではないか』

『津波の前では、頼みの防潮堤がおもちゃのように見えた』

ある新聞のネット記事にあがった田老町民の声・・・・忘れてはいけない。

 

撮影前に防潮堤に立って、町と港を一望できる地点まで堤防の上を歩いてみた。

港側は防潮堤自体が真正面から津波の威力を受けた為、大きく破壊されて無残な光景を晒している。

そして町と海との境に広がる敷地には瓦礫が次々と運び込まれ、市街では自衛隊が行方不明者を捜索中。

・・・・津波から2ヶ月、まだ記憶が生々しく残る田老の町。

 

X堤防の内側を沿うように走る国道45号線。

何もかも無くなった町で《営業中》の幟を掲げた(有)佐々木商事のガソリンスタンド。

建物自体が屋根を超える波に呑まれ給油ポストも消え失せてしまったが、簡易施設を持ち込んで営業を開始。

沿岸の給油所がまだ少ない中、住民の生活の支えとなって頑張っていた。

その前を小本駅前へ行く岩手県北バスの中型車が、ゆっくりとした速度で横切る・・・・。